小径ロードというカテゴリー

 まず、何故小径ロードというカテゴリーが生まれたのかを考えたい。

 僕が大学生の頃は、小径ロードはおろか、小径車というものさえ無かった。 その頃から最近自転車に乗り始める十数年のブランクに世の中に何があったのかは推測とネットで調べた知識で書くしか無いのですが、基本的にはR&MのBD-1が「折り畳み小径車」というカテゴリーを日本にもたらしたことは間違いないと考えています。 あの奇妙なフロントフォークの形状と、折り畳めるという特性、そして持ち運びの利便性を考えた小さいフレームと小さいホイール。
 小さくて、ギミック満載で、目新しくて、そのくせソコソコ走る。 新しい物好きで小さい物好きの日本人は、実用性も兼ねたそれを見た時に小躍りしたんじゃないかと思います。 そして日本の得意な改良技術を持って、安くて折り畳めて小さな自転車を作ってみたところ、「他人とは違うものを所有したい」という若者を中心にブームになったのではないかと。 ある程度の人たちが乗り始めると、「皆と同じものを」という国民性が奏功して一気に広まっていったのかと、勝手に考えるようになりました。

 折り畳み小径車が流行すると、ここから小径ロードというカテゴリーが出現するのは時間の問題。世界最高速を出した自転車が小径車であることを知っている開発担当者や、「あれ?もしかして普通のフレームっぽいやつに小さいホイール付けたらいけるんじゃね?」とか思った企画担当者が、最近折り畳み小径車が流行っていることに目をつけて、「ロードっぽい小径車を作ってみようや」ってな感じで作ってみたところ、自転車マニア層に意外に受けたというところじゃないでしょうか?

 でも小径ロードはニッチな市場であることは間違いないのに、何故今まで生き残ってこれたのか・・・それはひとえにメーカーに勤務されている自転車マニアのおかげではないかと思っています。 僕はソフトウェアの技術者をやっていて、結構コンピュータ(というかパソコン、最近ではMac)にうるさいのですが、やはり自分たちの作ったサービスやパッケージソフトやシステム等がマニア間で流行ってくれたら、儲けが少なくても、そのサービスやソフトウェアを生き残らせようと躍起になるのではないかと思います。


 「それほど売れないのに、なぜか生き残っている小径ロード」


 ここでは、小径ロードにどんな歴史があったにしろ、売れ行きから考えて、現時点ではマニア向けである自転車であると結論付けたいと思います。



今日はもう疲れましたので、続きは明日にします・・・