小径ロードの魅力とは?

前回、「小径ロードとはマニア向け」などと大それた締めくくりをしてしまったのですが、折り畳み/非折り畳みの各種小径ロード車を所有されている方のブログだとかサイトを見ていると、愛車のいろいろな部分を改造して乗り心地がよくなることを確かめていったり、他の人はやっていない見た目重視の改造をしてみたり、「絶対必要ないやろ」と思えるような高級パーツで固めてみたりと、あながちマニア向けという考え方は間違っていないですね。

なんて言いながら、そういう僕も、レ・マイヨMには小径車マニア御用達の、

DURA ACEのTT&トライアスロン用チェーンリング

を購入して、取り付けたりしていますが。

いきなりですが、ここでハッキリと言っておきましょう。 健康優良男子/女子の諸君は、小径ロードをカスタマイズしてマニアックに遊んでいればそれでよいのですが、僕たちメタボおよびメタボ予備軍はそれだけでは役不足なのです。 僕たちが小径ロードに求めているのはメタボの解消。つまり痩身効果。
しかし、痩せたいだけならばロードでもママチャリでも乗っておけばよいのですが、それでは自尊心が許さないのです。

なぜロードでは駄目なのか? そう、通常ロードバイクにはスラッとした足の長いカッコいい人が乗ってこそ見栄えするというもの。 メタボ中年男性が乗った場合、どうも世間受けが悪くていけないのだ。 しかも大阪市内を見ればロードに乗っている人の98%があのピチピチの服を着ている。 そんな中、普段着でロードに乗れるわけない。

なぜママチャリでは駄目なのか? それは、完全にメタボのおっさんと化して、買い物に行くのにちんたらと乗るしかないからです。 ママチャリでメタボ解消のために有酸素運動をしようものなら、ハァハァという息づかいで、周囲から「気の振れたママチャリのおっさん」としてしか認識されないのです。


そこで、小径ロードが登場します。 メタボ中年がこの自転車に期待しているのは、
 「あれ?この自転車スポーツ車っぽいけど、ロードとか他のスポーツ車みたいに本格的じゃなくね?」
という、一般人の中途半端な印象であることに間違いありません。 そう、この自転車に乗ってさえいれば、ロードのように本格的な格好でトレーニングしているように乗らなくても「おっ、カッコいい折り畳み自転車だな!」と一般人が勘違いしてくれるんじゃないかと思えるし、逆に普段着で乗っていても「おっ、変わったスポーツ車でトレーニングしてるな」と一般人が勘違いしてくれるんじゃないかと思えるのです。 
すなわち、メタボ中年が自意識過剰でロードとかママチャリに乗ることができない時に、何とも中途半端な位置づけで一般人に印象づけられる(と勝手にメタボ中年が考えている)小径ロード車が、非常に魅力的に感じられるのです。


つづく